『誰が隣に一緒にいるのか』
今君はどうしているだろう。
そう、ふとした瞬間に思う事がある。
そんな自分が自分で信じられないと思う。
散々女性関係では浮き名を流してきた。
自分からは決して口に出して言う事はないが、様々な女性との一時を楽しむのが一番気楽で、たった一人の女性にのめり込む事なんて考えた事もなかった。
思えばプリンスのせいでもあった。
―――自分と深く関われば不幸になる。
そう知っていて、本気で愛する事など怖くて出来はしなかった。
そもそもにして沢山の女性の間を蝶の様にふわふわと移ろうのは、軽薄な行為であろうとも、エドガーにとっては純粋に楽しかったのだ。
「ふっ…愛する事が怖いだなんて…とんだ臆病者だ」
自嘲的に呟いても見るが、今はそんな自分を不思議な感覚でもって、まるで人事のように感じる。
夜空に浮かぶは白い三日月。
それは青騎士伯爵家においては「婚約者」であり「伯爵夫人」を示す。
一人自室の窓から酒の入ったグラスを片手に月をみる。
遠いな、と感じる窓の外の月に、ほんの少し切なくなって視線を落とせば、持っていたグラスの中、酒の中に浮かぶ月を見つけた。
「……ああ、君はここにいてくれる」
自分の手の中に彼女を感じて、心が温かくなる。
と、同時に不思議な事に悲しくもなった。
彼女の温もりを感じる事が出来ないから。
「今、誰が君の隣に一緒にいるのかな」
リディアの父親であるカールトン教授か猫妖精のニコ以外の誰かだったら、と思った瞬間に胸の内にどす黒い執着が芽生える。
本当はニコだって嫌なのだ。
いつも一緒の部屋で寝ている、なんて。
「むかつく」
ムスッと呟き、グラスの中の酒を一息に飲み干す。
そうすればエドガーの手の中の月は姿を消した。
エドガーが飲み込んでしまったのだから。
「本当に飲み込んでしまおうか。そうすれば他の誰かに見られる事も、触れられる事も、奪われる事も無くなる」
妙案かな、と思わず口をついた直後、口元に諦めの苦笑が浮かぶ。
そんな事をすれば自分自身ですら彼女の神秘的な金緑の瞳を見る事が出来なくなる。声を聞けなくなる。キャラメル色の髪に触れる事が出来なくなる。その手に触れ、抱きしめて、キスをして。彼女の温もりを感じる事が出来なくなる。
―――それでは生きていけない。
「本当に、昔の僕が今の僕を見たらなんて言うだろうな」
軽く楽しげな笑みを浮かべつつ、そんな今の自分が好きだと思う。
グラスを置き、深く椅子の背もたれに体を預けて、目を閉じる。
「ああ、君に会いたいよ」
だって、常に君の側にいるのは僕で、僕の側にいるのは君なのだから。
「リディア…」
閉じた瞼の裏に彼女を思い浮かべながら、愛しい音を紡いだ。
――――――――End
数年…とは言いませんが、本当に久しぶりに書きました。
とは言え……ガックリ
泣けてきそうなデキです。うふふ(涙)
書きたいって、まぁ、ここしばらくずっと悶々としてたんですが、とあるお題サイトで見つけたお題から簡単なのを書いてみました。
お題配布元「コ・コ・コ」
http://kokoko.ifdef.jp/本当は、全然関係ないマクロスフロンティアの挿入歌…なのかな?歌にコレはリディアの歌で、こっちはエドガーの歌でしょ!って言うのがあって、それからSSを書きたいなぁ〜と妄想はもわもわvしていたんですが、そっちは結構シリアスだし、色々設定考えないといけない感じだし、となると長い話しになりそうだし、で書けないな〜と。
残念☆(え?)
ま、今此処読んでいる人一体どれ程いるやら(苦笑)
いっか。自己満足だしね(^^ゞ
さて、話変わって、最近のアニメNARUTOは本当にカカシが格好いいですね♪♪
垂れ目で眠そうな目……がきりりと吊り上がっちゃって、もーかっこいいのなんのってv
てか、カカシのまともな、やっぱりそれなりに強いんだ〜って感じる戦闘シーンって本当に久々なんじゃ?
原作でも今大変だし…ガックシ
あれで写輪眼のカカシは終わり?終わりなの?
なんかねービンゴブックにのる木ノ葉を代表する忍びなのに、やけにこー…ナルトの引き立て役チックにされてる様な。もっと強くてしかるべきだって思うんだけれどどうなのかしら?
ふっと息を返して欲しいものです。
「もう十分だろう。沢山聞いた。だからお前は帰れ」
ってサクモがカカシを追い返してくれないかなー。